【概要】
日時:2016年2月17日(水)14:00-17:00
会場:目白キャンパス新泉山館1階大会議室(定員180名)
(https://www.jwu.ac.jp/content/files/grp/access/access_map_mejiro.pdf)
主催:日本女子大学文学部・科研費基盤研究(B)「歴史認識の越境化とヨーロッパ公共圏の形成」(研究代表者:剣持久木)
講演タイトル:ドイツにおけるジャンヌ・ダルク研究~「乙女」の国境を越えた理解に向けて~
講演者:ゲルト・クルマイヒ氏(デュッセルドルフ大学名誉教授)
コメンテータ:上田耕造氏(明星大学准教授)
司会:加藤玄(日本女子大学准教授)
使用言語:フランス語(通訳あり)
対象:大学生・大学院生・一般(参加無料)
【趣旨】
フランスのヒロインであるジャンヌ・ダルクが、500年以上前からドイツ人を惹きつけてきたことは専門家以外にはあまり知られていない。
基調講演では、ドイツにおけるジャンヌ・ダルク研究の第一人者であるゲルト・クルマイヒ氏(デュッセルドルフ大学名誉教授)が、ドイツにおけるジャンヌ・ダルク研究の歴史とそれがフランスに及ぼしたインパクトとを概観し、19世紀のシラーらの関心、ジャンヌの「使命」についてのカトリックとプロテスタントとの間の議論といったドイツにおける研究の特殊性、そして、ドイツの学術的な研究による貢献について論じる。とりわけ、中世史料の記号学的研究や「乙女」の受容研究を通じて、ジャンヌの言説の一貫性を復元しようとしているギーセン学派による研究の水準は、今日のフランスにも匹敵するものは僅かである。
クルマイヒ氏自身の30年にわたるフランスの歴史家達との研究の様々な経験によって培われた見識は、すぐれて「国民=国家的(ナショナルな)」性格を持つと見なされてきたジャンヌ・ダルクの歴史が、「外国人」による視点により、国境を越えたものとなりうることを強く示唆するものと言える。
コメンテータに上田耕造氏(明星大学准教授)を迎え、中世末期フランス史の専門家の立場からコメントをいただく。
【お問い合わせ】
〒112-8681 東京都文京区目白台2-8-1
日本女子大学文学部史学科 加藤玄研究室気付
TEL: 03-5981-3581
Mail: katoumak*fc.jwu.ac.jp [*を@に替えてください]