前近代の帝国史またグローバル・ヒストリーについて、ネットワーク分析の手法をも駆使しながら数多くの業績をあげている、オーストリア科学アカデミーのヨハネス・プライザ=カペッラ氏が来日することとなった。2019年度西洋史研究会の共通論題では、氏をお招きして、11世紀の諸「帝国」のありかたについて考えてみたい。この時代は、東西のローマ帝国において、安定と危機とが見られる一方、その周辺でも広域的権力の成立と危機とがあった。帝国を成り立たせているさまざまなネットワークのあり方や、比較の観点を意識しながら、この時代が以前から継承したものと、次代に引き継いだものを明らかにして、その意味付けを考えてみたいと思う。
日時:11 月17 日(日)
参加費:1,000 円
会場:立教大学 池袋キャンパス 太刀川記念館 3 階カンファレンスホール (入試のため、大学への入構は正門ではなく北門からのみになります)
主催:西洋史研究会
共催:立教大学文学部、科研費基盤 A「前近代海域ヨーロッパ史の構築:河川・島嶼・海域ネットワークと政治 権力の生成と展開」(研究代表者・小澤実)
趣旨説明 10:00~10:15 有光秀行 (東北大学)
基調報告 10:15~12:30(各報告45 分)
‘Imperial formations in crisis: Byzantium and the Holy Roman Empire in a global context of the 11th century’
Johannes Preiser-Kapeller(オーストリア科学アカデミー)
「ネットワーク化されたスカンディナヴィア世界における海上「帝国」の形成:交易中心地、船舶、イェリング王権 」
小澤実(立教大学)
「11 世紀ユーラシア東方における多国体制と『帝国』」
古松崇志(京都大学)
昼食休憩 12:30~13:30
コメント 13:30~14:30 高田良太(駒澤大学)・四日市康博(立教大学)
討論 15:00~17:00 通訳:内川勇太(東京大学大学院)
司会 有光秀行・鈴木道也(東洋大学)