A01 観想修道会班
観想修道院による「典礼空間」の形成に関する総合的研究

班構成

研究代表者
  • 大貫俊夫(東京都立大学大学院人文科学研究科・准教授)
研究分担者
  • 菊地重仁(東京大学大学院人文社会系研究科・准教授)
  • 金沢百枝(多摩美術大学美術学部・教授)
  • 安藤さやか(東京藝術大学大学院美術研究科・専門研究員)
  • 山本潤(東京大学大学院人文社会系研究科・准教授)
研究協力者
  • 片山幹生(大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター・研究員)
  • 北舘佳史(中央大学文学部・兼任講師)
  • 林賢治(アルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルク・博士課程)
  • 三浦麻美(東洋大学人間科学総合研究所・客員研究員)

研究目的

 本計画研究(観想修道会班)は、キリスト教の教義に対して信徒の「身体的な適応」が進展したとされる9~13世紀前半のヨーロッパ社会を対象に、観想的な生活を送る修道院が構築した「典礼空間」の内実と変遷過程を明らかにする。

 具体的には、修道規則、証書、書簡、歴史叙述、文学作品、写本彩飾、聖堂装飾を修道院内外でコミュニケーションを促進するためのメディアとみなし、①修道院が各メディアを生み出した目的とその対象を分析し、②個々のメディアの表現方法や内容が典礼の発展といかに関係していたのかを考察することで「典礼空間」の特質を解明し、③「典礼空間」が社会のキリスト教化と統合に及ぼした影響を明らかにすること、以上の3点を研究目的とする。歴史学、美術史学、文学の専門家が参画することで、文字テクストと図像の相互比較を実現し、分野横断の体制で「典礼空間」の特質を総合的に解明する。