ReMo研公開セミナー2021「アクアマニーレと典礼空間の形成」のお知らせ

学術変革領域研究(B)「中近世における宗教運動とメディア・世界認識・社会統合」(ReMo研)で、以下の公開セミナーを開催する運びとなりました。

日時:10月30日 13:00〜15:00

実施形式:オンライン(zoomミーティング)
趣旨:歴史、美術史、文学という人文学の主要ディシプリンが共通のテーマに取り組む、という点に本プロジェクトのひとつの特徴があります。そこで本公開セミナーでは、盛期中世ヨーロッパにおけるアクアマニーレ(水差し)に着目します。アクアマニーレは、典礼中に手を洗うために用いられる水を入れる器(manile, vas manuale)、あるいは水を注ぐ水差し(urceus)です。中世後半に入るまでに、動物、特に獅子の頭部の象徴で装飾されるようになり、水の浄化する力、そしてその意匠の持つ力を媒介するという意味で、まさに「メディア」と言い表すにふさわしいでしょう。12〜13世紀に大きく変容を遂げたアクアマニーレは、どのような価値観と世界認識の仕方を社会にもたらしたのでしょうか。本公開セミナーは、ひとつの「メディア」をめぐる実験的な試みにより、人文学の協働の場を創出していきたいと考えています。

報告者
金沢百枝(A01班)「盛期中世におけるアクアマニ―レの形態とその技法」
大貫俊夫(A01班)「シトー会におけるアクアマニーレと典礼の危機──『シトー会大創建史』の検討を中心に」
山本潤(A01班)「中世盛期俗語文芸における「水を灌ぐ」行為―ハルトマン・フォン・アウエ『イーヴェイン』を題材に」

コメント
苅米一志(B01班)「中世寺社をめぐる水環境と儀礼」

主催:ReMo研(A01観想修道会班、B01中世日本寺社班)

参加を希望される方は以下のGoogle formよりお申し込みください。前日正午までにお申し込みいただいた方に当日のオンライン視聴用リンクをお送りします。
https://forms.gle/c2ey9RvHeEissb5C9